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センター試験

ちょっと冷め気味の話題ですが、センター試験の問題を試しにやってみました。今年の問題と解答は検索すればすぐ出てきますね。


僕が大学を選ぼうとしている時には、すでにアメリカに4年ほど住んでいて、日本の大学に行くというオプションはほとんど考えていませんでした。そこで、もし日本で受験していたらどうなっていたんだろう、というのがちょっと気になったんです。理系で受験するという仮定で、どの科目を選ぶのがいいのかな、というところまで面白かったので考えてしまいました。意味無いんですけどね。


自慢話のようにはしたくないので、具体的な点数は伏せます。どうしても知りたい人がいたら、メールフォームで聞いてもらえればお返事を出すかもしれません。

まず、数学と物理では、高得点が取れました。英語も当然簡単。この3つは、日々使っているものなので、いくら点を取っても自慢になりません。国語は思っていたより点が取れました。分からない、分からない、と思いつつ答えた漢文は特に。

社会科は、地理の方が歴史よりずっと分かりました。理科は、生物はまあまあ、化学は悲惨(笑)


こうやって受けてみて思ったのは、やはり日本の大学は受けなくて良かったな、と。少なくとも、受けていたとしたら、受験勉強が苦痛だっただろうな、と。

アメリカの大学に入る際の共通試験は、SATとACTの2つ。この2つの違いの話は面倒になるんですが、両方について言えるのは、主に基礎的な思考力を測るテストだということ。

僕が受けた時のSATは、英語と数学のみ。今でも作文のセクションが加えられただけです。ACTには、Scientific Reasoning(科学的思考?)というセクションがありますが、これに含まれる質問は、ある実験に関するデータを与えられて、どのような結論が導けるのか、というもの。

丸暗記して得をするのは、英語のボキャブラリーくらいなんですね。フォーマットや、良くあるパターンに慣れる事である程度点数を上げることが出来ますが、基本的には試験勉強の効果がそれほど高くないテストです。アメリカの入学審査では、共通試験の点数の他に、高校の成績、課外活動、エッセイ、推薦状などの評価が加わるので、共通試験の試験勉強をするよりも、他で頑張る方が効率が良くなります。


センター試験はというと、暗記に頼る部分が大きいように見えました。大雑把に言ってしまうと、考える力を試すのではなく、どれだけ学んだのかを試す試験ですね。

特にそれが明らかだったのが、歴史です。

僕の考えとしては、学問で大事なのは「意味」です。歴史に含まれる意味は、過去の出来事の間にある因果関係。専門用語の定義や、誰々が何々をしたという記述だけでは単なるトリビアで、意味のある歴史ではありません。どういった背景からその出来事が起こったのか、そしてその出来事に影響されて、どういった事が他に起こったのか、というのを読み解いて初めて意味が現れるんですね。

そういう点で残念な問題がセンター試験の歴史にはかなり多くありました。問題を見てもらえれば、単なる事実関係を問う問題がすぐ見つかると思います。

地理にも、トリビア的な問題はあるんですが、基礎知識から類推できる問題が、歴史よりも多いように思いました。もちろんこれは、僕の知識の偏りかもしれません。


化学も、化学物質の名前から化学式が分からないと解けない問題や、化学反応を暗記していないと解けないような問題がいくつか。

水の化学式が分からないとか言うのはまずいですが、実際のところ、プロの化学者に聞いたらどれくらいの人が解けるんだろう、と思った問題もありました。(みんな解けたりして、笑)

理科での「意味」は、現象が起こる理由、原理、なので、大量に暗記していないと点が取れない試験というのは、どうも間違ったものを目指しているように思えるわけです。知識は増えますし(長期的にはどれくらい記憶に残っているのか分かりませんが)、目標に向けて努力する事は大事ですから、こういった試験に向けて勉強するのが全くの無駄とも思いません。ただ、おかしな基準で学力を測ってしまうのは、学問に対する姿勢を歪めてしまうのではないでしょうか。


トップレベルの大学の2次試験では、もっと良い問題が出てくるんでしょうね。時間が無いので見ていませんが。

結局何が言いたいかというと、センター試験の勉強をしないで良かったのはラッキーだったな、という事でした。親に感謝です。それだけか(笑)

テーマ : 大学受験
ジャンル : 学校・教育

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No title

僕もセンター試験なんて(ってか受験そのもの)ものを無視して大学卒業しちゃってる身なので、結論部分の、
「センター試験受けなくて良かった」っていうところは大いに賛成(笑)
「おかしな基準で学力を測ってしまうのは、学問に対する姿勢を歪めてしまう」
「学問で大事なのは「意味」です」
っていうのも物凄く賛成です。

そういう中で敢えて、センター試験に代表される”詰め込み教育”と言われるものについて考えてみると、
賛成ではないけど、否定もしにくいところかな、と。
何故なら、やっぱり知識がないと考えることも出来ないだろうと思うから。
もし大学が「センター試験を始めとした知識だけを問う試験でこれだけの成績を取れる分の知識がある子には、その知識をどう使うか、そして意味を教えてやろう」って思うなら、それはそれで学問としてアリだと思うんです。
歴史なんてのはその最たる例で、あらゆる出来事が今も昔も相関関係にある中で、自分が持っている歴史に関する知識の中で1つ1つの相関関係について考える作業や方法を大学の中で教えてくれたり、共に考える人がいるなら、それは歴史学として存在価値がある。
自分の経験でいったら、ローマに旅行に行く前に古代ローマについて予習していくものの、実際にその文化の残り香を味わってみると驚愕しちゃって、日本など他の社会がまだ成熟しきっていない頃にここまで成熟した社会に到達したのは一体どういうわけなのか、帰国してもう一回考えたくなりましたからね。
ローマに行ったときに日本など他の社会がどうだったかふと思いつくにはやっぱり知識がないとダメですし、その知識があるからこそ、古代ローマの残り香の面白みも増してくる、と。
化学については……おっしゃる通り化学反応式まる覚えだと魅力半減な部分もありますが(苦笑)。


なんで今更詰め込み系教育について否定しずらいって言い出したのかっていうと、僕がこないだまでいた日本では(笑)、考える力の大切さとか、詰め込み教育の限界について言及されだしてはいるけど、結局表面的な部分でしか言及されていないような気がするからです。
例えば、前にホテルバイキング行ったときに隣のテーブルで話している主婦が子供が通っている小中学校についてのこんな会話。

主婦A「学校もさ、環境についてもっと教えるとか、もっと社会について考えることを教えてあげないとダメよね」
主婦B「詰め込み教育じゃやっぱりダメなのよ」
主婦A「そうそう、連立方程式なんかを教えるよりも環境なのよ」
主婦B「実際連立方程式なんて使わないんだからね。ゴミの分別の大切さやなんかを教えたほうがよっぽどタメになるわよ」

まぁ、完全に誤解してる会話ですよね。(苦笑)
「じゃあその環境問題をもっと追究するには連立方程式などが必要にならないとでも?」と突っ込みたくなる衝動が沸きながら、俺はバイキングのメシ食ってました。
日本社会が学問について考える、或いは「考えることについて考える」にはまだまだ時間がかかるのかもしれません。
だって主婦A,Bのような、既に学問に対する姿勢が歪んでいる大人達が学問について考えようとしてるんですもの。

No title

因みに上記のコメントで最初のところで強調してますが、殆ど全ての記述について大いに頷いてますんで(笑)。
物凄く興味深いテーマなので掘り下げにかかっちゃいました。
しかし、SATとACT、ちょっと受けてみたい…w

Masayukiさん

そういえば、Masaさんはエスカレーター式でしたね。

「やっぱり知識がないと考えることも出来ないだろうと思う」というのはその通りです。

これは逆も言えますね。ある事柄に意味がある場合、意味が分かっていた方が、丸暗記よりも覚え易いですから。ま、センター試験みたいな試験でも、優秀な学生たちはそれを分かっていて、意味の勉強もしているはずですね。つまり、詰め込み教育でも、意味を知るのが近道の場合はあって、ちゃんとその道に辿りつく学生はいる、という事です。

詰め込み教育を否定もしにくい、というのは分かります。考え方を教える、というのはとんでもなく難しいんですよね。知識を教えるのは簡単ですし、試験で試すのも簡単ですが、考え方を教えて、試験で試す方法というのは、発展途上なのではないでしょうか。(教育学の人に聞かないと断言は出来ませんが…)

主婦の会話は数学の意味が伝わらなかった見事な例ですね(笑)数学は、1つの「考え方」であって、それを使って社会に付いて考えることも出来る、という事が伝わらなかったのでしょう。こういった事をより多くの生徒に伝えられる教育というのは、どういったものなのか。どうすればその方向に向かっていけるのか。興味深いです。

SATやACTは、本屋に行けば試験勉強用の本に模擬試験が載っているはずですよ。
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プロフィール

アシュリー

Author:アシュリー
カリフォルニア州バークリー在住、元スポーツジャンキーのアシュリーです。

今観るスポーツは、アーセナル(サッカー)とグリズリーズ(バスケ)、あとテニス。

専門の物理ネタ以外にも、色々書いていくつもりです。

Twitterをハンドル名Inoueianでやっています。

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