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運命~その1

運命、というより「決定論」の話をします。いくつか違う場所で話題に上ったので。

まず定義から。Wikipediaを見てみると、
決定論(けっていろん、英:determinism)とは、あらゆる出来事は、その出来事に先行する出来事のみによって決定している、とする立場。

この世界で起こる事は全て、今までの出来事や、今までの状態だけから決まっている、という考えです。運命はある、というより、運命しか無い、という立場ですね。


これを信じたくて信じているような人は珍しいと思うんですが、実は、物理学的に、この世界は決定論的だと考えられていた時期があります。

高校で習う物理学(ニュートン力学/古典力学)で物体の運動を求めるために必要なのは、ニュートンの第2法則。
2nd law
Fは物体にかかる力。mが物体の質量で、aが物体の加速度。つまり、物体の質量と、それにかかっている力が分かれば、この物体がどのように加速されるのかが分かる、というのがこの式の語っている事。

ここで、どのような力が働くのか、というのが問題になりますが、これは、全ての物体の位置と速度が分かれば、分かるものだと考えられます。ニュートンによると、2つの物体に働く重力はお互いの位置が分かれば分かるもの、でしたし、電気や磁気による力が研究されるにつれて(18~19世紀)、これも物体の位置や速度が分かれば力が分かるものだと分かってきました。


という事は、です。

ある時点での宇宙全体の状態が分かれば、その後の宇宙の状態は原理上は計算できる、という事になります。もちろん、人間にはこんなすごい計算は無理なわけですが、人智を超えた存在が、もし世界全体の状態を知っていたとすると、未来の全ての出来事がこの知能には分かる、と言ったのがフランスの数学者ピエール=シモン・ラプラス。

現実的には、そんなすごい計算はできないし、宇宙全体の状態を知ることも出来ませんが、答えがある、全ては決まっている、というわけです。この人智を超えた知能の事は、ラプラスの魔、と呼ばれています。


とにかく、この物理的な決定論は、19世紀には主流と言っていい考え方でした。

次回は、決定論が揺らいだ物理の発見について。

テーマ : 物理学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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アシュリー

Author:アシュリー
カリフォルニア州バークリー在住、元スポーツジャンキーのアシュリーです。

今観るスポーツは、アーセナル(サッカー)とグリズリーズ(バスケ)、あとテニス。

専門の物理ネタ以外にも、色々書いていくつもりです。

Twitterをハンドル名Inoueianでやっています。

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