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理数系の芸術性

一般に、数学や科学はおカタイ学問という事になってますが、これほど本質を捉えていない話もなかなか無いです。


科学の発見というのは、数々の実験と観測の結果から、パターンを見出して、全てを説明できる説を思いつく事。今まで誰も考えつかなかった事を考える事です。創造性とはこういうものだ、という例に使えるような活動です。

数学は、個人的には芸術の1つとして捉えています。エレガントな証明には、結晶のような美しさがあります。純粋数学というのは、役に立つかどうかとは全く別の価値観を持った世界。詩の分からない自分が言うのもなんですが、数学の美しさを感じ取れない人がいるのを思うともったいないな、と思います。


それが、なんでおカタイというイメージになるかと言うと、答えが1つしか無い→融通が利かない、という事なんでしょうね。

確かに、論理的に矛盾があったり、自然現象にそぐわない話は、間違っていると言って排除されてしまいます。空想するのはいいけれど、それを検証しなければ科学にはならない、とは以前書きました

ただこれは、俳句は五七五じゃないといけないと言うような制約に過ぎない、と思うんですね。芸術にも制約がある事はあって、むしろその制約の中でどうやって表現するのか、というのが面白さの1つだったりします。

学校で教わる科学、数学というのが、すでに知られている結果を事実として学ぶ教科になってしまっているのも、間違ったイメージの元でしょう。公式を暗記しているだけで数学や物理ができているように思っている人を見ると、これはもう悲しいとしか言えないです。


数学の美しさについては、古典と言っていい本があります。20世紀初頭のイギリスの数学者G.H.ハーディの「ある数学者の生涯と弁明」(A Mathematician's Apology)。

原書は、とてつもなくキレイな文章で書かれています。詩的な意味じゃなくて(それは前回書いたように良さが分からないので)、分かりやすく、論点から目を逸らすような無駄な寄り道をしないと言う意味で。

A Mathematician's Apology (Canto)A Mathematician's Apology (Canto)
(1992/01/31)
G. H. Hardy

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ある数学者の生涯と弁明 (シュプリンガー数学クラブ)ある数学者の生涯と弁明 (シュプリンガー数学クラブ)
(1994/10)
G.H. ハーディC.P. スノー

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科学についても、クリエイティブな部分を強調した本はもちろんあるんですが、ハーディと並べて語れるようなものは残念ながら知りません。


ハーディの本には、チェスのようなゲームの芸術性についても一言書いてあります。

チェスにハマったことがあり、今は囲碁にハマっている自分としても思うところがあります。勝ち負けにはもちろんこだわりがあるんだけれど、それよりも、キレイな手を打ちたいんですね。

最初はびっくりするかも知れないけれど、じっくり見てみると必然性のある好手。チェスや囲碁のように良く出来たゲームでは、最善手と言うのは大抵そういうものになるのだと経験上感じています。

ハーディが言うには、チェスは数学の一部なんですね。それは正しいんですが、説明すると長くなりそうなので、この辺は実際に読んでみて下さい。

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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アシュリー

Author:アシュリー
カリフォルニア州バークリー在住、元スポーツジャンキーのアシュリーです。

今観るスポーツは、アーセナル(サッカー)とグリズリーズ(バスケ)、あとテニス。

専門の物理ネタ以外にも、色々書いていくつもりです。

Twitterをハンドル名Inoueianでやっています。

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