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モンテカルロ

先週の囲碁の話で、モンテカルロ法の名前を出しました。これがなんなのか、話したいと思います。


モンテカルロと言えば、モナコ公国の1地区。豪邸や高級ホテルが並ぶリゾート、そしてカジノが有名です。この計算方法にモンテカルロ法という名前がついたのは、このカジノ、賭け事にちなんで、です。

モンテカルロ法の基本は、ランダムなインプットを使って、大量の数のシミュレーションをする事です。


簡単な例を挙げた方が早いかと思います。1m四方の正方形の中にちょうど収まるように円を描きます。この円の面積は何m2でしょうか?

これなら小学校の算数でも出来ますよね。1m四方にちょうど収まるという事は、この円の半径は0.5m。円の面積はπr2 = (π/4) m2 ≒ 0.785 m2という事になります。

モンテカルロ法でこの面積を計算するには、この正方形の中の点を大量にランダムに選んで(ダーツの旅みたいな感じです)、円の中に入っている点の割合を調べます。

正方形の面積は1 m2なので、円の中の点を選ぶ確率はπ/4、約78.5%です。点を沢山選ぶにつれ、選んだ点のうち円の中に入っている点の割合はこの確率に近づいていきます。どんどん選ぶ点の数を増やしていけば、この割合をより正確に計算出来る、つまり、円の面積をより正確に計算出来る、というわけ。(これは間接的に円周率の計算になります。実際に円周率を計算できるページがありました。検索すると他にも似たものが出てきます。)


円の面積の場合は、モンテカルロ法なしでも出来るので、実際の所あまりやる意味がありません。普通、モンテカルロ法が使われるのは、円の面積と違って正確な答えが求めづらい問題です。

そこで、囲碁。囲碁でどの手が最善手なのかは、コンピュータにはなかなか分からない、というのを前回書きました。これを、モンテカルロ法で見つけようとしたらどうなるだろう、と試みた人がいるようです。

囲碁でモンテカルロ法を使う、というのはつまり、今の盤面から交互に手を打っていくのを終局までシミュレートする事です。シミュレーションを大量におこなって、ある手を打った場合の勝率が高かった場合、その手を選ぶ、というわけ。


ルールで許される手が大量にある囲碁の場合、全くのランダムで全部の手を試そうとするよりは、少し制限を加えた方が良いようで、シミュレートする際には初心者よりちょっと強いくらいのコンピュータにやらせるようです。

ここで強いコンピュータプログラムを使ってしまうと、1回のシミュレーションに時間を食ってしまうので、大量のシミュレーションが出来なくなってしまいます。これでは本末転倒。1つ1つの質にはうるさい事言わないから、大量のデータが欲しい、というのがモンテカルロ法です。


今の所、この方法を使ったコンピュータプログラムがコンピュータ囲碁の世界では一番強くて、アマチュアの段と級の境目くらいのようです。


次回は、モンテカルロ法がなぜ囲碁に強いのか、そしてこういったプログラムにどんな問題点があるのかについて。

テーマ : 心・脳・言葉・人工知能
ジャンル : 学問・文化・芸術

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カリフォルニア州バークリー在住、元スポーツジャンキーのアシュリーです。

今観るスポーツは、アーセナル(サッカー)とグリズリーズ(バスケ)、あとテニス。

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Twitterをハンドル名Inoueianでやっています。

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