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遊ぶコンピュータ

最近、無いはずの暇をコンピュータと囲碁をして潰してます。本当に最近の話で、1ヶ月もやっていないんですが、ちょっとまずい事になりました。もうちょっとでコンピュータと互角になり、そして追い抜いてしまいそうなんです。

といっても、全然自慢にはならないんですね、囲碁の場合。対戦相手はGNU Goというフリーウェアで、モンテカルロ法(後で説明します)を使わないプログラムだとトップクラスだとか。それでも、段級位でいうとせいぜい8~12級だそうです。


チェスとは大違いです。実は自分、高校の頃、結構マジメにチェスをやってたんで、そこらのカフェなんかでやってる人には大体勝つ自信があります。ですが、Macにタダで付いてきたチェスソフトとやると...強い設定だと全く勝てませんね。

チェスの世界チャンピオン(ガリー・カスパロフ、当時)に、Deep Blueというプログラムがマッチ戦で勝ったのはまあまあ有名かと思いますが、フリーウェアや廉価ソフトでも、世界中に1000人くらいしかいない、グランドマスターのランクを持つ人達といい勝負が出来ます。


どこからこの違いが出るかを一言でいうと、チェスは単純な計算能力である程度やっていけるけれど、囲碁はそうはいかない、という事になります。

コンピュータにとって簡単なゲームの例を挙げると、マルバツ、三目並べですね。これは文字通り全部の可能性を網羅して、相手がミスをしたら勝ち、ミスが無ければ引き分けに持ち込める戦術でプレーする事が出来ます。

まぁマルバツの場合は、人間でも暇があれば網羅出来るくらい試合のパターンが少ないです。

(3×3の盤に○5つ、×4つ置く方法は23個ある...と思います。これを確認するのが宿題。ただし、盤を回したり裏返して同じになるパターンは1回だけカウントする事。)


マルバツは極端な例ですが、チェスの盤の大きさは8×8で、駒の動きにはかなり制限があります。ある局面で打てる手は、せいぜい数十手。良いかもしれないな、と一見思われる手に限定すると、せいぜい5手くらいです。

毎回5つの選択肢を考慮した場合、10手先を読んでベストな手を見つけるには、5の10乗、約1000万個の局面を比較する事が必要になります。人間には無理ですが、コンピュータならこれくらいはチョロっと出来ます。

さらにチェスの場合、駒がどんどん取られて減っていくので、ゲームの終盤は人間、コンピュータにはとてもかないません。

(ところで、相手がキングだけの時に詰ませる方法というのが結構面白いんです。味方にクイーンやルークがいると簡単なんですが、いないと難しい。ビショップ2つはまあまあ簡単、ナイト2つだと相手のミスが無ければ無理。そしてビショップとナイト1個ずつはとんでもなく難しいけど出来るんです。)


囲碁の場合、盤面は19×19。381カ所に石が打てます。ルール上は、空いている所ならほぼどこでも置いていいので、1手の選択肢は常に100以上あります。

囲碁で10手先を読むとすると、100の10乗、100000000000000000000個(0が20個)の局面を比較しないといけません。これはまず無理。まぁ、本当は1度に100手も考えなくていいはずですが、20手でも大変な事になります。


将棋は、序盤はチェスと同じくらいの難易度だと思いますが、チェスと違って駒が減りません。そして持ち駒を打つのは盤上のほぼどこでもいいので、かなり選択肢は多いんですね。先を読むタイプのプログラムにとっては、チェスと囲碁の中間の難易度になります。


ここで、なんで人間がコンピュータより囲碁に強いかというと、経験則といわれるような、ちょっと曖昧な判断方法を駆使しているからです。

将棋と囲碁には、良い手、悪い手についての格言が沢山あります。「攻めは銀、受けは金」、「相手の急所は味方の急所」、などなど。こういった格言は、過去の名人達が経験から見つけた、「あ、大体当たっているな」、という法則を、初心者にも覚えやすい言葉にして残したものです。

必ずしも格言に従う事が良いとは限りませんし、2つの格言が違う手を打つよう言っているような場面もあります。でも上手な棋士になると、どの格言が適切なのか、どの経験則を使うのが適切なのかをちゃんと理解しているんですね(この理解も、経験則の1つですね)。この辺りの柔軟性が、これまで人間の書いてきたコンピュータプログラムには真似しづらい所です。


モンテカルロをまだ説明出来てませんが...これは後回しで。

結局何が言いたいかというと、人間の対戦相手を見つけないとな、って事です。ネット囲碁か、クラブに行くか...

テーマ : 心・脳・言葉・人工知能
ジャンル : 学問・文化・芸術

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ボードゲーム

囲碁、ルールがよくわかんないんですよね…。
定石もあるのかないのか(笑)。

将棋の定跡は確かに覚えやすいし、経験則的に「この手はないな」と候補を切り捨てられる楽さがあって、取り組みやすくて、未だに将棋やってます。


この辺、脳の使い方とかコンピュータ対人間とか、面白いトピックスですよね。
そしてアシュリーさん、そういうボードゲームがホントに強そう(笑)。
その期待に応えるように実際強いから凄い。

まさゆきさん

囲碁のルールは簡単すぎるほど簡単ですよ(笑)盤上のどこに石を置いても良くて、目的はより大きな陣地(地)を自分の石で囲む事。相手の石を囲んだら取り上げる事が出来て、取った石は、陣地1つ分と同じ価値がある。一応、自殺手と刧という禁じ手がありますが、基本的にはこれだけです。一度調べてみてください。囲碁の醍醐味は、単純なルールなのに、とんでもない深みがある事です。

序盤の角の攻防には定石があります。中盤以降には定石は無いです。良いとされる石の形や、手筋は色々とありますよ。

最近、自分がどうやってもコンピュータの方が上手に出来る事をやるのは空しいな、という気分なので、チェスはあんまりしていません。将棋はほとんど指してませんが、まだOKです(笑)

経験則を持っているという事は、そのゲーム内にある何らかの構造を活用している、という事なんですよね。こういう風に、世界にある構造を活用する事が、理解する事、考える事だ、というのがテーマの本を読んでます。(Eric BaumのWhat Is Thought?という本です)
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アシュリー

Author:アシュリー
カリフォルニア州バークリー在住、元スポーツジャンキーのアシュリーです。

今観るスポーツは、アーセナル(サッカー)とグリズリーズ(バスケ)、あとテニス。

専門の物理ネタ以外にも、色々書いていくつもりです。

Twitterをハンドル名Inoueianでやっています。

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