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時代の流れ

アメリカンフットボールは、
元はと言えばラグビーの変種のようなスポーツです。

100年ほど前に決められたルールが、
選手がダウンするたびにプレーが終わって、その位置から仕切り直す事と、
前向きにパスを投げられる事。
今でも残る、ラグビーとの大きな違いです。


ボールが大きくて投げにくかった事などから、
アメフトの歴史の最初の50年ほどは、
ほとんどのチームがランを中心とした戦術を使っていました。

昨シーズンのNFLでドルフィンズが見せたワイルドキャット・フォーメーションは、
この時代のシングル・ウィング・フォーメーションを変形したものです。
どちらも、ボールを持って走るかもしれない選手が何人もいて、
誰が走るのか守備に分からないようにするのが基本。


パス重視のオフェンスが出てくるようになったのは、60年代の事。
ボルティモア・コルツのジョニー・ユナイタスが、
NFLで初めてシーズン3000ヤード、通算40000ヤードを獲得したQBになりました。


80年代には、ビル・ウォルシュのウェスト・コースト・オフェンスで、
49ersが3回スーパーボウルを制覇。

従来は、細かく刻んで攻めるのはランと決まっていたのを、
ショートパスで繋ぐ事で代用したのがこの戦術です。
今のNFLの監督の半分近くは、ウォルシュの系譜を引いていて、
ウェスト・コースト・オフェンスをアレンジして使っています。


最近、大学では主流になって、NFLでも見られるようになった戦術が、
スプレッド・オフェンスです。

名前の通り、左右に幅広く選手を配置して、
相手の守備を引き伸ばすのがアイディア。
大抵、ワイドレシーバーを4、5人置いて、パス一辺倒の戦術になります。


こうやってアメフトの歴史を見ると、
どんどんパスの頻度が増えて、ワイドレシーバーの数も増えて来たことが分かります。
この流れの終着点のフォーメーションは、実はすでに考案されています。
その名は、A-11オフェンス。

まずは、映像↓



カリフォルニアのピードモント高校のアメフトチームは、
ラインに使えるような大きな選手が足りず、
他の学校に圧倒されていました。

どうしたら勝てるようになるのか、
2年前の夏、ピードモントのコーチ2人が頭を悩ませていました。

その2人が目を付けたのが、パントする時のフォーメーションについてのルール。
ラインの7ヤード以上後ろまでボールをスナップしてプレーを始める場合は、
レシーバーになれる番号(1~49、80~99)を付けている選手なら誰でも前進していい、
と書いてあったんです。


これは本来、
パントを蹴る側の選手は、着地点に向かって走ってタックルしにいっていい、
というのが主旨のルールです。

ですが、ピードモントのコーチたちは、このルールを使えば、
誰がレシーバーになるのか分からないフォーメーションが作れる事に気が付いたんです。

11人の選手のうち、2人はQBとして後ろに下がって、他の9人はライン上に並びます。
ライン上に並んだ9人のうち、最高で6人がレシーバーになれるんですが、
どの6人がレシーバーになるのかは、プレーが始まるまで分からない、と言うわけ。

この無茶なフォーメーションを使って、ピードモントはプレーオフに出場しました。
昨シーズンには、他の州でもA-11オフェンスを使うチームが現れ始めて、
全米メディアでも取り上げられるようになりました。


そして先月、A-11オフェンスは高校のフットボールから禁止されました。
(NFLや大学では、A-11を許すルールの抜け穴が元からありません)

4thダウンや、FGを狙える位置でしかこのフォーメーションは使えなくなり、
しかも、選手のうち4人はレシーバーになれない番号を付けないといけない、とされたんです。

A-11オフェンスが使える場面が限られた上に、
誰がレシーバーになるか分からない、サプライズの要素も奪われてしまったわけ。


アメフトの本来の姿を守った、と言えますが、
その歴史を見ると、アメフトには本来の姿など無い、とも言えると思います。

良き伝統を守ったのか、未来のつぼみを摘み取ってしまったのか、
考えさせられるニュースです。

テーマ : アメリカンフットボール
ジャンル : スポーツ

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Rugbyと

American Football
の違い
American Footballは
Ballを前に投げられるが
Rugbyは後ろしか投げられない
この矛盾(?)
これにはまりまして
高校時代は
Rugbyを
Positionは
Ball拾い
FB(15番)です
生き方そのものです
生涯
玉拾い
FBで過ごす♪

God bless you...

Azumiさん

ラグビーの方でしたか。

フルバックと言えば、
アメフトとラグビーだと全然違うポジションですね。
サッカーだと、イギリスではサイドバックをフルバックとも呼ぶので、
これまた全然違うポジションです。

アメフトで、フルバックの方がハーフバックより前にいるのは矛盾ですね...
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プロフィール

アシュリー

Author:アシュリー
カリフォルニア州バークリー在住、元スポーツジャンキーのアシュリーです。

今観るスポーツは、アーセナル(サッカー)とグリズリーズ(バスケ)、あとテニス。

専門の物理ネタ以外にも、色々書いていくつもりです。

Twitterをハンドル名Inoueianでやっています。

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