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物理学賞解説その3~微妙なズレ

ここまでは、「その1~対称性」と「その2~反物質」。

読者の皆さんが、
「反物質」についてどんな知識を持ってたのか知りたいです。
コメントお願いします。


一般にどれくらい知られてるのか興味がありますし、
フィードバックが無いと、どの辺を狙って話せばいいのか分かりません。
(一応、出来るだけ噛み砕いて話そうとはしてますが)
反物質についてでも、他の話でも、質問があればそれも遠慮せずどうぞ。


今日の話をする前に、ウェブページを紹介します。

つくばで行われているBelleと言う実験は、
小林・益川教授の受賞理由だった、CP対称性の破れを研究しています。
そのBelleの公式サイトで、一般向けの実験紹介がありました。
CP対称性の破れについても説明があります。

こちらどうぞ。
最初のページのタイトルは、「宇宙とは何か?物質とは何か?」。深いです(笑)


前回は、反物質と言うものが存在する事、
そして、世界中の物質と反物質を入れ替えても、
入れ替わった事を実験で判定する事は出来ない、
と言う「CP対称性」について説明しました。

1960年代の初めには、
このCP対称性は実際に自然の法則を表していると思われてました。

ですが今では、物質と反物質の間で、微妙な性質の違いがあることが分かっています。
つまり、人間の知らないうちに宇宙全体の物質と反物質が入れ替わってしまっても、
物理の実験から、入れ替わった事がバレちゃうんです。


そんな実験には、例えばこんなものがあります。

物質の中には、不安定なものがあります。
放っておくと、他のものに変わってしまう物質です。
(専門用語で崩壊、または壊変、と言います。)

例えば、ウラン。
ウランは、放射線を放って、別の元素にならずにはいられないんですね。

そういった不安定な物質と、それに対応する反物質を比べてみます。
CP対称性が本当に自然を表しているのなら、
この2つは、同じ不安定さ、同じ寿命を持ってるはずです。

でももし、物質の方が、反物質よりも不安定だったとしたら、(逆でも良いです)
それは、CP対称性が破れている証拠。
物質と反物質を区別できる実験になるわけです。

そして実際に、Belleなどの実験で測られた、
物質と反物質の寿命には、ごくわずかなズレがあるんです。


Belleで使われているのは、ウランじゃなくて、
B中間子と、反B中間子という粒子。
(反ウランは今の技術じゃ作れません)

1964年に、
CP対称性が破れている事が始めて発見されたのも、
K中間子と言う「中間子」の実験でした。
(この実験のクローニンとフィッチは、80年にノーベル賞を取りました)


中間子と言えば、湯川秀樹の研究テーマ。

この中間子とはなんなのか、
そして小林・益川理論が、どうやって中間子の不思議な性質を説明したのか。
次回迫りたいと思います。
(その次からは南部教授の話が始められるはず)

テーマ : 物理学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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プロフィール

アシュリー

Author:アシュリー
カリフォルニア州バークリー在住、元スポーツジャンキーのアシュリーです。

今観るスポーツは、アーセナル(サッカー)とグリズリーズ(バスケ)、あとテニス。

専門の物理ネタ以外にも、色々書いていくつもりです。

Twitterをハンドル名Inoueianでやっています。

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