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移転の理由

ソニックスのお話その6です。(12345
新情報が入るまでは、これで一時中断。
その新情報が、良いニュースであって欲しいです。


前回は、NBAコミッショナーのデイヴィッド・スターンが、
どうやらソニックスをなんとしてでもシアトルから移転させようとしている話でした。

出てくる疑問は、41年もシアトルにいて、優勝までしているチームを、
なぜ移転させようとしているのか?


車で1時間ほどの州都オリンピアなどを含めると、
シアトルの都市圏人口は300万人強。
アメリカで14番目に大きい街です。

一方、移転先とされているオクラホマシティは、都市圏人口120万人。
これは全米46位にしかならない数字です。
オクラホマ州全体で見て、やっと360万人。
これはオクラホマシティまで4、5時間かかる所も含めてです。

オクラホマの隣のテキサスには3つも強豪チームがあるわけで、
その3チームのファンがすでに多くいるはずです。
なので、シアトルから移転して失うNBAファンの数は、
オクラホマに移転して増えるNBAのファンより確実に多いはず。


確かに、今のソニックスは、キー・アリーナの不利な貸し出し契約のせいで赤字経営です。
ただ、この契約は放っておいてもあと2年で切れますし、
チームに再交渉をするつもりがあるのなら、出来ない事でもありません。

オクラホマシティに行けば、最初の1、2年は客が入るでしょう。
でも、同じ規模のメンフィスにいるグリズリーズの例を見れば分かるように、
3、4年経ってもプレーオフで勝ち進めるようなチームになれなければ、
客は離れていって、結局また赤字経営になります。

グリズリーズのアリーナはほぼ新築で、
貸し出しについてもソニックスと比べるとかなり有利な条件だと言うのに、
ここ数年は、年に2000万ドルの赤字を出しているそうです。

今後2年間は、オクラホマシティの方がシアトルより儲かるかもしれませんが、
長期的に見て、この移転がチーム経営にとってプラスになる可能性は、
かなり限られているんです。


それなのに、スターンはなぜチームを移転させようとしているのか。
2つの理由が考えられます。

最初の理由は、屈折しているにしても、リーグの利益から見るとまっとうな理由。
「税金の補助を出さない自治体には、チームを残さない」
と言うメッセージを発信するため。

最近の流れとして、アリーナ建設に税金が使われている事はその2でも書きました。
その流れに対して、初めてハッキリとNoと言ったのがシアトルなんです。

逆に、NBAがとにかく欲しいオクラホマシティでは、
すでにホームになる予定のフォード・センター改築のために、税金を出す案が可決されています。
建ったのがほんの6年前というのに。

オーナーのほとんどが、移転に賛成した理由も分かります。
今移転する事で、今後アリーナの建設費を払わなくて済むようになるなら大歓迎でしょう。


ただ、移転に反対した、マヴェリックスのマーク・キューバンは、
長期的に見て、シアトルと言う大都市に残る事がNBAにとってベストだ、
と言う結論を下しています。

アリーナ建設の件だけで、
スターンが移転をここまで推す理由とするには無理がありそうなんです。


もう1つの理由は、私情、としか言えません。

去年の11月、ソニックスのベネットオーナーは、
オクラホマ州の発展に尽くした、と言う事で、オクラホマの殿堂なるものに表彰されました。
(そんなものを誰が見に行くのかは...知りません。
お偉いさん方がお互いを褒めあってるとしか思えません。)

その時、ベネットの業績を紹介するプレゼンターを務めたのは、スターンでした。
Clay and David

この2人は、ベネットが以前、
サンアントニオ・スパーズのオーナーグループにいた頃からの関係だとか。
その友情のためだとしても、忙しいはずのシーズン中に、
チームの無いオクラホマまで行って、プレゼンターをしてあげる、と言うのは相当の事です。

この1件でシアトルのファンは、
チームを残すようスターンに訴えかけても無意味、と悟りました。
スターンはベネットのためならなんでもするつもり、と言う事が明らかになったんです。


ここで、最初に紹介したEメール事件の続き。

ベネットとオーナーグループの他のメンバーが、
シアトル残留のために努力を尽くすと言っておきながら、
出来るだけ早く移転したい思いをEメールで明かしていたのが去年の4月でした。
(Eメールが公開されたのは先々週)

このEメールのやり取りのあと、
当事者の1人、オーブリー・マクレンドンオーナーが、
オクラホマの新聞へのインタビューで、
「シアトルに残すためにチームを買ったんではない」、と発言して、
リーグから25万ドルの罰金を科されると言う事件がありました。

その直後、ベネットがコミッショナーに向けて送ったEメールがこれ
(オーナーグループ内のEメールとほぼ同時に公開されました)
嘘じゃないかと思うくらい気味悪いですが、一部訳します。

"You are just one of my favorite people on earth and I so cherish our relationship, Sonics business aside. I would never breach your trust. As absolutely remarkable as it may seem, Aubrey and I have NEVER discussed moving the Sonics to Oklahoma City, nor have I discussed it with ANY other member of our ownership group. I have been passionately committed to our process in Seattle, and have worked my ass off."
「あなたは私が地球上で最も好きな人の1人で、関係をとても大事に思っています。
私はあなたの信頼を裏切るような事は絶対にしません。
信じられないかもしれませんが、
オーブリーと私の間で、いえ、私とオーナーグループの他のメンバーの間でも、
ソニックスをオクラホマシティに移転する話は一度もした事がありません。
私はシアトルでの事業に情熱を込めて頑張っています。」


最初の所は本当かもしれないとしても、後半は大嘘。
先々週、オーナーグループの間でのメールが公開された時に、
ベネットはスターンに対して嘘をついていた、と言う事が分かったんです。

スターンは、これを知ってなにをしたのか。
公開されたEメールについて↓のコメントを残しました。

"I haven't studied them, but my sense of it was that Clay, as the managing partner and driving force of the group, is operating in good faith under the agreement that he made with Howard Schultz."
「Eメールをまだよく見ていないが、
クレイはオーナーグループのリーダーとして、
ハワード・シュルツとの合意通り、誠意を持って行動していたと言うのが私の意見だ。」

ベネットが自分に対して嘘をついていた事にも、お咎めなし。

いや、嘘だと言うのは最初から分かっていたんでしょう。
スターン自身も、リーグ全体の利益も、ソニックスファンの気持ちも省みず、
オーナーグループと同じくらい移転を望んでいるようですから...

(写真はSeattle Timesより)

テーマ : NBA
ジャンル : スポーツ

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プロフィール

アシュリー

Author:アシュリー
カリフォルニア州バークリー在住、元スポーツジャンキーのアシュリーです。

今観るスポーツは、アーセナル(サッカー)とグリズリーズ(バスケ)、あとテニス。

専門の物理ネタ以外にも、色々書いていくつもりです。

Twitterをハンドル名Inoueianでやっています。

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