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エッシャーの未完作?

僕の性格を知ってる人は、
エッシャーの版画が好き、って聞いて、
驚く事は無いと思います。

見てすぐに分かる形で、
論理のズレやねじれを表現してるのが、
自分にはすごく面白いんですね。

だまし絵は小さい頃から好きで、
安野光雅の「ふしぎなえ」って言う絵本の話で、
最近彼女と盛り上がってました。

他に誰も知らない、って言ってたんですけど...
知ってますよね?


とにかく、エッシャーの話。

自分が一番好きかも知れないエッシャーの版画に、
「Print Gallery」って言うのがあります。

Escher

(クリックすると拡大。
読み終わってまだ興味のあった人は、
リンク先のサイトの探検オススメです)

画廊の中に街を描いた絵があって、
その絵の中の街の中に画廊があって、
画廊の中に...

って感じで、ループになってるんですね。

この絵に隠された数学の話を、
水曜日に聞いてきました。
(数学はあんまり無しで説明します、笑)


この絵の真ん中を見ると、
白い空白があるのが分かります。
エッシャーは、ここに日付や署名を書いたんですけど、
この空白が、絵の価値を下げてる、って言った人もいるみたいなんですね。

じゃあ、この空白を埋めたら、どういう絵になるんだろう?
って疑問に、オランダの数学者、レンストラ博士が挑んだんです。


まず、エッシャーがどうやってこれを描いたかって言う疑問があります。

これは、まず普通の絵を描いて、
そこから、歪んだグラフ用紙みたいなのを自分で作って、
それに合わせるように絵を歪めていったんです。

博士のチームが、
版画から、元の絵を復元するコンピュータプログラムを作って、
真っ直ぐな絵にした結果がこれ

View next pictureをクリックしていくと、
何度も拡大すると元の絵に戻ってくるのが分かります。

それと、絵の真ん中の空白と、絵の外側の部分が、
白くなって現れてるのも分かります。
この空白は、現代の画家の想像に任せて埋めてもらう事に。


そして博士は、エッシャーが歪んだマス目を使ったように、
復元した絵をコンピュータで歪ませました。
こんな感じ
歪ませるプログラムが、数学の入るところですね。

コンピュータで歪ませた映像を見てみると、
空白だった場所には、
全体の絵を縮小したのが、入れ子状態に入ってるんですね。

これはもう、感動的なんで、
こっちからビデオで見てください。
右側のが、歪んでる絵を、どんどん拡大していく動画です。


つまり、空白を埋めるには、
限りなく小さい縮小コピーを描かないといけなかったんです。

まぁ、エッシャーは、「円の極限」って言うシリーズで、
限りなく小さい物を描こうとしてるんで、
出来ないわけじゃあなかったでしょうけど、
この絵の場合、どっちの方が綺麗か、
って言う質問の答ははっきりとは出せないです。

空白があって、そこに何があるんだろう?
と疑問を持たせてくれる原作の方がやっぱりいいな、
と思うのは僕だけじゃ無いと思います。

同時に、その疑問に答えてくれたレンストラ博士に感謝です。
講演も面白かったし。

テーマ : 絵ブログ
ジャンル : 学問・文化・芸術

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いや~アメリカでは面白い講義してくれるんですね
日本にも昔の絵は数あれど、こ~科学的に解くようなのはないので羨ましいです。(いや知らないだけかもw)

エッシャーって最初歌手のアッシャーのコトかと思ってましたw

ちなもの好きな画家さんはラッセンとFFの絵を書いてる人です

あつし☆さん

6月日本に戻ってた時に、
京都の国立博物館で、平安時代だかの絵巻を見たんですね。
その中の絵で、
山を越えて、2人の人が歩いてくのを描いてるのがあって、
1つの山の絵に、その2人の絵が3つくらい、
移動する途中で描いてあったんですね。

これって、3次元の空間だけじゃなくて、時間まで平面に収めてる、
脅威の4次元絵画なんじゃ、と思いました(笑)
最低でも、こういう表現方法は、西洋美術だとあんまり無いんじゃないかな、と。

エッシャーとアッシャーだと、すごい違いですね(笑)

ラッセンって、アメリカ人なんですね。
日本で時々見る以外、全然知らなかったです(笑)

ほほう

だまし絵とかってあまり見たことないのですがなんだか素晴らしそうですね!!! 科学的な分析講義もすっごく面白そう!!! 
それにしても発想とか表現したいコトの究極って・・・すごい思考を持った方たちが居て深くて、とても思い及ばなくて、こうした機会に、ただただ触れることができるだけでも嬉しいです。

エッシャーと聞くと、反射的にペンローズが浮かんできますが・・・(苦笑)。
円の極限は凄かったですが、この絵も凄いですね。
中心の空白はブラックホールなんじゃないですか?と感覚的に思ったりしました。

kashさん

ペンローズですか(笑)

「ゲーデル、エッシャー、バッハ」は、
ペンローズと全く違う結論を出してる本ですけど、
これまたエッシャーの版画がモチーフになってます。

絵の中心には、埋められない「特異点」が1つあります。
(無限に長いトンネルの出口みたいな感じで)
ブラックホールは、物質の密度が無限大になる、
特異点があることが特徴なので、
kashさんの直感は良いところついてると思います。

Masaさん

東京のエッシャー展の話はちょっと聞いてました。
そういえば、自分が初めて実物を見たのも、
東京にいた頃のエッシャー展でした。
(そのあと見てるかな?)

ではでは、あとでアツく語りましょう(笑)

kawazu8さん

あ、順番間違えました。

Masaさんが書かれてるように、
今、東京でエッシャー展をやってるみたいなんですよね。
写真を見るだけでも、だまし絵は面白いですけど、
エッシャーなんかの実物を見ると、
よくもこんなものを描いたなぁ、と思うようなのもあるんで、
行ってみるのをオススメします。
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プロフィール

アシュリー

Author:アシュリー
カリフォルニア州バークリー在住、元スポーツジャンキーのアシュリーです。

今観るスポーツは、アーセナル(サッカー)とグリズリーズ(バスケ)、あとテニス。

専門の物理ネタ以外にも、色々書いていくつもりです。

Twitterをハンドル名Inoueianでやっています。

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